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2026.09.11

完全AI任せは逆効果? AI活用のリアル

記事執筆や広告クリエイティブ制作、SNS運用など、Webマーケティングの現場において生成AIの活用が急速に定着しつつある。一方で、ツールの導入によって作業工数は削減できたものの、肝心の施策成果や売上の向上に結びついていないと悩む企業は少なくない。AIをどのように業務プロセスへ組み込めば、単なる効率化を超えて実質的な事業成果を生み出せるのか。その具体的な方法が見えにくい状況が続いていた。
こうしたAI活用における「効率化」と「成果創出」のギャップを解き明かすべく、現場の実態を明らかにする調査が実施された。2026年7月、シンクパートナーズ株式会社は株式会社A1Growthと共同で、マーケター450名を対象としたAI活用実態調査の結果を発表した。調査結果を紐解くと、完全なAI任せは結果的に成果を遠ざけること、そして人とAIが協業すべき領域があることが見えてきた。(文=AI Base編集部)

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成果を出しているトップ層ほど「最終判断は人」を実感


(引用元:PR TIMES

シンクパートナーズとA1Growthが実施した本調査は、Webサイトや広告、SNS、動画、記事制作などのマーケティング業務でAIを活用する20~50代の会社員450名を対象に行われた(Webメディア制作・発信業務、広告制作業務、ライティング業務の3つの業務領域についてそれぞれ各150名を対象に実施)。

調査結果によると、AIを活用する企業の80.7%が目標に対して「期待通り」以上の成果を実感していると回答し、そのうち「期待を大きく上回る」と答えたトップ層の割合は34.5%に上る。しかし、その内実を分析すると、成果の大きさとAIの活用方法には明確な違いが現れている。

(引用元:PR TIMES

特に顕著だったのが、業務の完結度合いに関するデータだ。「すべての業務がAIで完結している」と回答した割合は、AI活用により高い成果を上げているトップ層では0%であったのに対し、成果が出ていない層では44.1%に達した。

(引用元:PR TIMES

また、AIに任せきれない理由の数についても、トップ層は平均2.5個挙げたのに対し、成果が出ていない層は0.9個にとどまる。成果を出している人ほど、AIの限界を認識しているという結果となった。

(引用元:PR TIMES

AIに任せきれない具体的な理由としては、「ターゲットの感情を動かす独自のストーリーや絶妙なニュアンスが表現できない」が64.3%で最多。「出力内容の事実確認」や「ブランドガイドラインやトーン&マナーへの適合」がそれに続いた。

(引用元:PR TIMES

なお、AIを部分的な補助ツールとしてのみ使用している層では、52.9%が導入後も施策成果が「変わらない」と回答しており、限定的な利用では工数削減の域を出ない実態も明らかになっている。

(引用元:PR TIMES

「作業の代替」から「感情設計」へ。マーケターが担うべき本質

この調査結果を通して、マーケティングにおけるAI活用の成否が「ツールの性能差」ではなく「人間が介在するポイントの見極め」によって左右されるという傾向が明らかになった。

高い成果を上げている層は、情報収集や構成案の作成といった広範囲の作業をAIに委ねつつも、ターゲットの心を動かす表現の調整や文脈への適合、そして最終的な意思決定というコア領域を人が担っている。

AI時代におけるマーケターの役割は、手を動かしてコンテンツを一から作成する「作業者」ではなく、AIの出力を客観的に評価し、ブランドの世界観や顧客心理に合わせて仕上げる「ディレクター」へとシフトしている。この役割の再定義こそが、今後の施策の成否を分ける鍵となるだろう。

AIを業務プロセスのすべてに適用しようとする過度な自動化は、かえってコンテンツの個性を奪い、成果を遠ざけかねない。この調査データは、企業が人とAIの適切な協業モデルを築き、本質的な事業成果を創出するための重要な指針となっていくはずだ。

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