ビジネスの現場では生成AIの利用がもはや当たり前だ。一方、その多くが「チャットで質問する」「文章を作成させる」といった単発の利用にとどまってもいる。明確な生産性の向上を実感できている人はその実、少ないのではないか。AIの導入が「個人任せの便利ツール」で終わるか、組織の「自律的な労働力」へと昇華するか、その分水嶺はどこにあるだろう。最新の調査結果から、企業がAIの恩恵を最大限に引き出すための実践的なアプローチを紐解く。(文=AIBase編集部)
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2026年7月、株式会社GiftXが実施した「ビジネス職生成AI活用実態調査(2026年版)」の結果が発表された。全国の正社員や会社役員8,000名への事前調査をもとに、ビジネス職でAIを利用する669名の実態を深掘りした内容だ。
(引用元:PR TIMES)
調査結果では、ビジネス職の約67%が業務でAIを利用。日常業務のツールとしてAIが広く普及していることが分かる。一方、生産性や成果が「明確に上がった」と回答した人は約2割にとどまった。「やや上がった」と回答した層を含めれば7割近くが一定の効果を感じているものの、「使えている」ことと「明確な成果が出ている」ことの間に、大きな隔たりがあることが浮き彫りとなっている。
(引用元:PR TIMES)
この隔たりを生むものは何か。それは、AIの使い方の“深さ”である。AI利用者の約7割は「チャットで質問・相談する」「文章を作らせる」といった、いわゆる「チャット止まり」の使い方にとどまっていた。この層で生産性が明確に上がったと答えたのは、わずか14%だ。
一方で業務の手順や判断基準を覚えさせ、複数工程を半自動・自動で進める「AIエージェント化」にまで到達した層は、全体の10.5%にすぎないものの、そのうち54%が生産性の明確な向上を実感している。「チャット止まり」の層と比較して約3.8倍という、圧倒的な差がついた。
こうした中、GiftXは業務プロセスをAIエージェント化する実践的な支援サービスの提供を開始した。AIを組み込める業務が多い一方で、成果設計が難しい「マーケティング・営業領域」特化型のサービスだ。200社以上のマーケティング支援で培った業務理解と、自社のマーケティング・営業業務でAIエージェントを実装した知見を組み合わせ、AI活用を業務成果につなげるための設計・実装・定着までを支援していく。
今回の調査結果は、日本企業が直面しているAI活用の「壁」を正確に捉えている。多くの企業がAIツールを導入したものの、現場では「どこまで使っていいか分からない」「出力の質が低く、結局手直しが必要」といった不満が生まれ、活用が伸び悩んでいる。その根本的な原因は、組織側の「AI活用が個人任せになっている」という課題にある。
社員個人のスキルに依存して「AIで何ができるか考えて使ってね」とツールを渡すだけでは、チャットでちょっとした調べ物をするレベルから抜け出すことはできない。真の生産性向上を果たすためには、AIを「便利な文房具」ではなく「優秀なアシスタント」として扱い、業務の設計図そのものを描き直す必要がある。
例えば営業部門であれば、単に「提案書の構成をAIに考えさせる」のではなく、「顧客との商談録音データをAIが自動で読み込み、CRMツールへ要約を入力し、次の提案書のドラフトまでを一貫して作成する」というように、点と点をつなぐプロセスのエージェント化が求められる。
(引用元:PR TIMES)
約6割のビジネスパーソンが「AIをもっと活用したい」と回答している事実が示す通り、現場には決して意欲が足りないわけではない。足りないのは、意欲を成果に結びつけるための「組織的な業務設計」である。
これからの企業に必要なのは、AIを前提としたプロセスを構築し、現場に定着させるための専門的なアプローチだ。個人任せの「チャット止まり」から脱却し、AIを組織の強力な労働力として組み込めた企業から、新たな時代の競争力と圧倒的なスピードを手にしていくだろう。
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