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2025.05.27

企画書のブラッシュアップをAIで効率化:説得力を高める5つのステップ

<こんなお困りごとをAIが解決!>

●企画書の説得力に自信がなく、何度も書き直してしまう
数字データを効果的に活用できず、説得力に欠ける
伝えたいことはあるのに、論理的な構成が苦手
締切に追われて企画書のクオリティが犠牲になってしまう

社内や上司からの「もっと説得力を」という指摘にどう対応すべきか分からない

企画書作成は多くのビジネスパーソンが日常的に直面する業務です。しかし、「説得力のある企画書」の作成は簡単ではありません。あなたも、時間的制約がある中で、質の高い企画書を作成することに苦戦しているのではないでしょうか?

本記事では、ChatGPTを活用して企画書の説得力を高める具体的な5つのステップをご紹介します。AIの力を借りて、企画書作成の効率を上げながら、質も向上させる実践的なテクニックを学んでいきましょう。

企画書の「弱点」を見極める

まずは、説得力に欠ける企画書によくある問題点を見てみましょう。

1.根拠不足の主張:「この施策で売上が伸びる」と言っても、なぜそう言えるのかの根拠が弱い
2.論理展開の飛躍:前提から結論までのつながりが不明瞭で、読み手が「?」となる箇所がある
3.数値の効果的活用不足:データがあっても、それが何を意味するのかの解釈が不十分
4.ターゲット視点の欠如:自社や提案者の視点に偏り、相手(上司や顧客)の関心事に応えられていない

5.具体例の不足:抽象的な表現が多く、実際にどう実行するのかイメージしづらい

このような問題があると、以下のような具体的な支障が生じます。

●企画が承認されない(または修正依頼が何度も来る)
予算獲得の競争で負ける
実行段階で方向性が定まらず混乱する

チーム内での方針共有が難しくなる

AIによる企画書のブラッシュアップ

上記のような問題を解決するために、ここからはChatGPTを活用して、企画書の説得力を高める具体的な5つのステップをご紹介します。

Step1:論理構成の強化

企画書の骨格となる論理構成は、説得力の基盤です。しかし、「なぜこの結論に至るのか」という筋道が弱いと、読み手は納得できません。ここではChatGPTを使って、論理構成を強化する方法を見てみましょう。

<プロンプト>

以下の企画書の一部について、論理構成を強化してください。特に、前提から結論までの流れが論理的になるようにしてください。

【現状】

当社のウェブサイトへの訪問者数は月間約5,000人だが、問い合わせコンバージョン率は1.2%にとどまっている。業界平均は2.5%程度であり、改善の余地がある。そこで、ウェブサイトのリニューアルを提案する。

【結論】

ウェブサイトをリニューアルし、レスポンシブデザインの採用、問い合わせフォームの簡素化、FAQの充実を図ることで、コンバージョン率を現状の1.2%から2.5%へと改善する。

<出力結果>

この例では、単なる「現状→結論」という流れから、「現状と課題→課題分析→解決策→期待効果」という論理的な構成に強化されています。特に以下の点に注目してみてください。

●具体的な数値による裏付け(モバイル訪問者58%など)
●問題点の明確な構造化(3つの要因)

解決策と期待効果の対応関係の明確化

このように、AIを活用することで、より説得力のある論理構成に改善することができます。

Step2:数値データの効果的な活用

企画書における数値データは強力な武器ですが、単に数字を並べるだけでは説得力は生まれません。AIを用いて、数値データをより効果的に活用する方法を見てみましょう。

<プロンプト>

以下の数値データをより説得力のある形で表現し直してください。データの意味や重要性が伝わるように工夫してください。

・当社ECサイトの直帰率:65%
・業界平均直帰率:45%
・モバイルユーザーの直帰率:72%
・PCユーザーの直帰率:51%

・サイト滞在時間平均:1分12秒

<出力結果>

このように、単なる数値の羅列が、以下のような要素を含む説得力のある文章に変換されています。

●数値の意味を分かりやすく解釈(「3人に2人が離脱」など)
比較による差異の強調(業界平均との比較、デバイス間の差)
ビジネスインパクトの具体化(機会損失の金額)

視覚的にも読みやすい見出しと構造

Step3:具体例とユースケースの追加

抽象的な説明だけでは、読み手の理解や共感を得ることが難しいものです。ここでは、具体例やユースケースを追加する方法を見てみましょう。

<プロンプト>

以下の企画書の一部に、具体的なユースケースや例を追加して、より分かりやすく説得力のあるものにしてください。

【提案内容】

社内コミュニケーションツールとして、Slackの導入を提案します。Slackは部署間の情報共有を円滑にし、メールの往復を減らすことができます。また、必要な情報を検索しやすくなるため、業務効率が向上します。

<出力結果>

この改善では、抽象的な説明に対して、以下のような具体例を追加しています。

●実在しそうな人物(田中さん、佐藤さん)を登場させることで、読み手がイメージしやすくなる
「現状」と「導入後」を対比させ、変化を明確にする
複数の異なるユースケースを示すことで、多角的な価値を訴求

定量的な効果予測を加えることで説得力を強化

Step4:反論への対応と懸念点の解消

どんな企画にも、想定される懸念や反論があります。こうした点に事前に対応しておくことで、企画の説得力は格段に高まります。想定される反論への対応を考えてみましょう。

<プロンプト>

以下の企画に対して想定される反論や懸念点をリストアップし、それに対する効果的な回答も含めて記載してください。

企画概要:

営業部門へのタブレット(iPad)導入。営業担当者全員(30人)にiPadを支給し、顧客先でのプレゼンテーションや受注処理をその場で完結できるようにする。初期投資は約450万円、運用コストは月額15万円。

<出力結果>

この例では、想定される4つの懸念点に対して、それぞれ以下のような対応策を提示しています。

●数値データによる投資対効果の明確化
具体的な対策と先行事例の提示
段階的アプローチによるリスク低減策

技術的な根拠と代替手段の確保

このように、懸念点を先回りして対応策を示すことで、企画の実現可能性と準備の綿密さをアピールできます。

Step5:プレゼンテーション資料の強化

企画書が完成したら、次は意思決定者に対するプレゼンテーションです。ChatGPTを使って、プレゼン資料をより印象的で説得力のあるものに改善してみましょう。

<プロンプト例>

以下のプレゼンテーションスライドの内容をより印象的かつ説得力のあるものに改善してください。タイトル、主要メッセージ、構成などを工夫してください。

スライドタイトル:「オンライン顧客サポートチャットボット導入の提案」

スライド内容:

・現在、問い合わせ対応は電話とメールのみ
・カスタマーサポート担当者は5人体制
・問い合わせ件数は月間約1,200件で増加傾向
・営業時間外の問い合わせは翌営業日対応
・よくある質問は全体の約60%を占める
・チャットボット導入で24時間対応可能に

・初期投資350万円、月額運用コスト12万円

<出力結果>

この改善例では、以下のような工夫でプレゼン資料を強化しています。

●インパクトのある魅力的なタイトル
「Before → After」の対比で効果を明確化
絵文字や視覚的要素を活用した読みやすさの向上
具体的な数値による投資効果の明示
実現プロセスを示すロードマップの追加

最後に強力なアクションコールで締めくくり

上記の出力結果をベースにスライドを作り直すことで、より説得力のあるプレゼン資料になるでしょう。

まとめ:AIを活用した企画書作成の新しいワークフロー

AIを活用した企画書のブラッシュアップは、以下の5ステップで効率的に行うことができます。

1.論理構成の強化
2.数値データの効果的表現
3.具体例とユースケースの追加
4.想定される反論への対応準備

5.プレゼンテーション資料の強化

この新しいワークフローにおいて、AIは単なる文章生成ツールではなく、「考えるパートナー」として機能します。あなたのアイデアを尊重しながら、論理的な弱点を補強し、表現力を高めることで、説得力のある企画書作成をサポートします。

ぜひ次回の企画書作成時には、AIを活用して提案の質と効率を高めてみてください。プロンプトを工夫することで、単なる文章校正を超えた、企画内容そのものの品質向上にもつながるでしょう。